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三
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名前の通り白い先輩は、真っ黒で少し長い髪を耳にかけながら言った。
「ではまず、仕事の流れを説明しながら社内の案内をします。」
こうして僕の1日目の仕事が始まった。
「あ、そうだ。入須くん、案内の前に1つ言っておきたいことがある。私は苗字で呼ばれるのが嫌いなんだ。」
一瞬何を言ってるんだこの人は、と思った。
「だから、私のことは下の名前で呼ぶように。」
ふざけてるのかと思ったが、彼の表情は真剣だ。
「は、はぁ…」
曖昧な返事をしてしまった。というのも、彼がまだふざけてるかどうか、わからないからだ。
「私の名前は先ほど紹介したから、わかりますね?」
微笑む麻雄先輩だが、そこから感情が読み取れない。
「わ、わかります。」
「苗字で呼んだら…」
依然として変わらない微笑みに、これは真剣に言ってるんだろうか?と疑問に思う。
「呼ばないです!呼ばないです!」
「麻雄先輩」
そう呼ぶと彼は、にっこり微笑んだ。白くて端正な顔立ちは、まるでお人形を連想させた。
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