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「まさかタチとか?」
「マジかよ、じゃあ処女じゃん」
「うわ、入んのかよこれ」
頭上で言葉が交わされるが全く頭に入って来ない。
入るって、何が?
生理的な涙で霞んで行く視界の中で、得体の知れない恐怖に苛まれる。
こんな奴らの前で泣くなんて、死んだ方がマシだ。
「先生!ここで不良が喧嘩してます!!」
「は!!?」
もうダメだと諦めかけた時、此処に居る奴らのものでは無い声が響いた。
ぼやけていた思考が急に動き出す。
目の前の不良達も間抜けな顔で冷や汗をかいていた。
誰かが気付いてくれたんだ。
「やべえ、逃げるぞ!」
隙を突いて逃げ出そうと行動する暇なく、三人組は素早く倉庫から出て行った。
どっと安堵が押し寄せる。
静かになった倉庫の中で、強ばっていた体から力が抜けていくのが分かった。
「大丈夫?」
「わ!?」
気が付くと目の前に男が立っていて、つい大きな声を出してしまう。
ついさっきのトラウマが、総出で警戒心を呼び集めた。
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