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ごめんね。
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SIDE黄瀬
「黒子っち、ごめん…ごめんなさいッス。」
信じてあげられなくてごめん。
突き放してごめん。
気づいてあげられなくてごめん。
殴ってごめん。
無視してごめん。
ごめん、ごめん。本当にごめんなさいッス。
ちょっと頭を捻れば考えられた筈の事が、
あの時は頭に血がのぼっていて後先考えずに、信じられない暴言を吐いたのをハッキリと覚えている。
黒子っちが怒るのも当たり前。
あんなに変わってしまったのも当たり前。
だって変えてしまったのは
紛れもない俺たちなんだから。
俺は…俺たちは怪我をさせられて当たり前の事をしてしまったんだ。
何をされても文句なんかいえない。
言えるわけがない。
黒子っちは何も悪くない。
冤罪だった。
でも宮下を責める事は俺たちにはできはしないのだ。
宮下は黒子に罪を被せた。
それがことの発端だ。
でも、宮下は黒子っちを殴れ。とは言っていない。
俺たちが自分の意思で黒子っちに暴力を振るったり、無視したりしたのだ。
宮下も俺たちも同罪だ。
…きっと黒子っちは青峰っちや、紫原っち、
緑間っち、それに赤司っちを壊すんだろう。
4人は大切なチームメイトだ。
それに変わりはない。
ーー、でも、事件の真相は教えてやらない。
自分の犯してしまった罪にケジメをつけなくてはいけないのだ。
「……そうッスよね…?黒子っち……」
それが彼に俺がしてやることができる、最後の事だから。
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