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27.泣き虫な僕
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__安心する
なぜか委員長の声を聞いてホッとした自分がいることに驚く
「橘、大丈夫か....?」
僕を見つけた委員長が走ってきた、息が乱れている。必死さが伝わってきて嬉しい反面....、
こんな情けない姿を見られたくなくて顔を上げられない
なにも言えない
「………」
「お前が何を抱えて何に怯えているのか知らない…」
震えている手が委員長の大きな手で包まれる
「ッツ‼」
とても暖かい。ぽかぽかする
「分からない 知らないからこそお前の事をもっとよく知りたいと思う、そして理解したいとも思う。簡単ではないことは分かっている
だが、俺はお前を守りたいと思った。」
守る....?
「だから教えてくれないか....お前の事、生徒会のこと」
委員長の言葉はいつも暖かくて
優しい。
さっきまで震えていた体もいつのまにかおさまっていて、握られた手が熱を持って熱い。
目元からポロリ ポロリと涙が溢れてくる
僕の頬を伝い
ポタリ
握られている手に落ちる
――――…あぁ、僕はいつもこの人の前で泣いているな
まるで僕が泣き虫みたいじゃないか.....
委員長が僕の手を離し、何を思ったのか頬を伝っている小さな滴に手を伸ばし優しく撫でるように涙をふきとっていく_
「....はい」
この人になら頼ってもいい、任せられるそう思った
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