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俺のせい…
俺は…どうしてこんなにも傷付いてるんだ?
考えてみろ、別れたかったって言ってたのは俺じゃねーか。
叶った…じゃないか。
そうだ。
これ以上自分を責めるんじゃない。
俺は何一つ間違っていない。
これで自由…
なのにどうして俺は泣いているんだ。
ゆうと一緒にいても、俺は他の事を考えてたり、他の誰かといたいとか考えてた。
ゆうが一生懸命俺に話しかけてくれてたのもわかってたんだ。
「うざいんだよ!」
そう怒鳴っても、ヘラッと笑って…
「うん、ごめん」
そう答えるのも、俺はわかってた。
疲れてるのは俺だけじゃないなんてわかってるのに、朝、温めのコーヒーを出されて怒った時も、
「ごめん」
それだけ言って、淹れ直してくれたのも覚えてる。
飯も、職場仲間と食いに行ったり、佐藤の家で手料理作ってくれたり、そういうのが楽しくて…ゆうと食うのがつまらなくなってきたのも…
「あっ…」
そして、ふと14日の事を思い出した…
朝飯食ってた時に涙を流してた…あいつを。
あいつは、コンタクトなんて…してたのか?
もし、もしコンタクトは嘘で、本当に泣いていたら…
「あぁ…」
最後…俺が最後に見たゆうの顔が…
泣いていた。
「愛してるから」
そう言いながら泣いていた。
俺はどうしてそれを無視して…気付かなかったふりなんてしたんだ。
あの時、俺は行くのをやめてゆうを抱きしめてやったら…
何か変わってただろうか?
ゆうの、俺が一番好きな綺麗な笑顔が思い出せない。
俺の脳内に残ってるのは、何かを耐えてるような顔をしながら謝る姿と…
最後に泣いてた姿。
「ゆう…」
俺はなんて事をしたんだ。
ゆうが、ゆうが泣いたのは、初めてだった。
学生時代、あいつはどんなに辛くても絶対に泣かない奴だった。
「涙は、流したくないんだよな。かっこわりいじゃん?」
そう、強い奴だったのに…
泣かせたのは俺だ。
「……っ」
俺じゃない、泣いていいのは俺じゃないのに、
弱くて…
バカで
ごめんな。
俺はこんなにもゆうの事が好きなのに、
どうして、自分の気持ちに気付けなかったんだ。
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