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俺は一睡もいないで、透の部屋に入り、うなされてる彼を強く抱きしめて、目をつむった。
眠れない。
でも、休みたい。
「こんな兄でごめんな…お前らは、幸せになれよ…」
どうせ、最後なんだ、大男二人じゃキツいベッドに潜り込んで、俺は目を休める事にした。
抱き締めてる体は、徐々に震えが治まって、呼吸も安静した。顔を覗くと、目が元が腫れてて、こりゃ明日は学校休ませるかと思う。
ま、母親が死んで学校に行く精神があるわけないか…
好きなもんでも作ってやるか…
それとも外食にするか?
あー、でも起きたら俺の相手なんかしてくんないか。
金だけ渡して好きなようにしてもらうほうが、お互いの為か…
寂しい。
こんなにも大事なのに、俺は捨てられる。
大事なのに、俺の側から居なくなろうとする…
友美も、帰ってきたら怒るだろうな…
なんで言わなかったのって。
女の子の友美には、ああ言う場面を見せたくなかったからなんだけど…俺の言い訳なんか聞かないか。
お袋、あんたは、今、幸せか?
父親と一緒にいるのか?
俺も…そっちに行ったほうが幸せになれるか?
「ん…」
そんな事を考えてたら、透が寝返りを打ち、俺の方を向き、俺の胸に顔をくっ付けて…そこで寝付いた。
なんだろう、可笑しすぎて笑えるのに、
大男二人がこんなにくっ付いて…つか高校生にもなって、寝てる時は甘えるってどうよ…
ほんっと、わらえ…
「…っ…うっ……」
笑えない…
こんな、まるで俺が必要みたいな素振り見せんなよ。
大事にしたくなるじゃねーか。
大事にしたって、どうせ居なくなるんだろ…
だったら、俺を嫌え。
そうすれば、俺も、もっと楽に居なくなれるから…
だから、こんなの…
「……やめろ…」
お願いだから…
これ以上苦しませないで…
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