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最後に
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痛い…
まだ、二日くらいしか経ってない気がするが、全身がゴミみたいに動かない。
喧嘩なんてした事ないし、
だから死ぬほど殴られて、蹴られて、犯されて、指一本も動かねえ。
何で、こんな目に…
「おはよ」
目をやっとの思いで開いたら、そこには笑顔の中山が俺の顔を覗き込んでいた。
親友にこんな目に合わせてよく笑顔でいられるな…
一般人間の神経の太さの7倍はあるだろう…
「やっぱりボロボロになっても、ゆうきは綺麗だね」
そりゃどうも。
こんなになっても褒めてくれるのはこいつくらいしか居ないよ。
色々行ってやりたいのに、声も出ない。
マジで二日かよ…
もう長い時間ここにいるような気がしなくもない。
「入江、もう死んじゃったかもね」
「……っぁ!?」
何を言いやがる。
そういえば…
智也が死ぬなんて言ってたっけ…
そんなの…
「あーあ、入江くん可愛かったのに…」
やめろ
「死んじゃったなんてね〜」
「やめろっ!!」
「あれ?声出るじゃん」
馬鹿にするかのような笑い方と、俺を本当に可哀想な目で見るのが気に入らない。
なんでっ、なんで智也まで巻き込むんだ、こいつは…
智也は…
智也は死んでない…
生きてる…よな?
俺を置いていかないよな…
もう、二度と会えない……そんな事…ないよな…?
「あー、泣いちゃった」
冷たい指先が俺の頬に触れ、優しいけど、俺にとっては恐怖でしかない風に頬を撫でられた。
可哀想に、と何度も言いながら、俺の涙を拭っている。
でも涙は止まらない。
智也が、俺を嫌いになった時よりも、ずっとずっと苦しい。
痛い…
心が痛い…
隣にいるのが俺じゃなくてもいいから…
もう二度と会えなくてもいいから…
死んじゃわないで…
俺、もう、諦めるから!
もう、智也の事思い出さないから…
だから、生きてて…
「…ひっく…ひっ…」
「大丈夫…大丈夫だよ…」
大丈夫じゃない…
なんでっ…
「なんで……こんなこと…っ」
残ってる体力で痛む体を無理矢理起こし、
狂ってるこの男を睨み付けた。
こんな意地はってもなにもならないのはわかってる、でも、なにもしないのはもっと嫌だ…
「なんでだろうね? 最初は、仕返し? でも今は…単純に、ゆうきが欲しいから?」
俺が欲しい??
そんな…理由で、こんな事を?
なんて…クソみたいな人生なんだ…
世界一愛してる男に、捨てられて…
置いていかれて…
最悪な奴に捕まった…
智也が死ぬ?
だったら…
「俺も殺せ!!!!」
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