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color れいちぇるサイド~オリジナル。Not BL〔フィクション〕
color れいちぇるさいど⑤~オリジナル。フィクション
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ある日現れたのはめいべる
それは二月の終わり
母の連れ合いの母親が暴れて
彼女どう見ても認知症で、
しかも母~彼女からすると嫁~は母でなく、私がそれとなっている
貴美香さん
貴美香さんと呼び立てるのは私のことだ
三十五年前母に捨てられた私は、先般やっとその人を探し当てた。
目と鼻の先に物件がみつかり、私が夫とそこに住むと言うと、母たるひとはからからと笑った。
水くさいわね。
離れ使ってよ。
連れ合いの、妹夫婦が昨年出たの。
二人暮らしならそんなに手狭でもないでしょう?
家賃は取らないわ。
娘だもの。
その言葉を、信じて、ありがたく受け入れたら、この通り、貴美香さん扱いの羽目となったのだった。
まあ、私だけじゃないから。
本物の貴美香さんである母は、肋(あばら)と手首を折られていた。
そしてその日、若い貴美香さんである私は、老人を庇って階段から落ち、ほんの数分だが意識途絶したのだ。
アプリのみんなは色めき立った。
リルムと同じ看護師であるねぎまは病院に入れなさいの一点張り。
中学生たちは泣いてしまい、クールなチョコパイも「出た方が」。
でもここに入居するときに、お金というお金は使いきってしまった。
もう一度引っ越すためにはかなり無謀な働き方をするか、時間をかけなくてはならない。
そこにめいべるは現れたのだ。
≫大丈夫ですか?
大丈夫だったら嘆いてない。
吐き気も続いている。
≫病院行った方がいいですよ
行くよ!
きっと悪気はないのだろう、
のほほんとした語り口が、妙に私の気持ちをかき乱し、私はその後彼女にレスを入れずに寝に着いた。
翌朝『読書室』にコメがあった。
≫大丈夫?
colorのくせにかわいいことを。
私はちょっと和んだ。
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