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狂気-kyfj-
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『好きです』
『は?まじ気持ち悪いんだけど』
勇気を出して告白をした。
返ってきた言葉に俺は涙した。
なんで俺だけが泣かなければならないのだろう。
なんであいつだけが幸せになるのだろう。
俺を振ったあいつを、キヨを幸せにはさせない。
キヨだけが幸せなんて絶対に許せない。
だから…
「今、キヨの後ろにいるよ」
「へ?」
キヨは間抜けな声を出すもんだから笑いそうになる。
「なんでフジが俺の部屋に?てか、その手に持ってるのはまさか…」
「そう、包丁だよ」
俺は笑って見せる。
上手く笑えてるかな。
「その包丁で何するんだ?」
「俺を振ったキヨを殺すんだよ」
「振ったのは悪かった、謝るよ。そんなことで罪を犯すな」
「そんなこと…?」
その一言で俺の理性は完璧に断ち切られた。
「フジ?やめろよ。俺を殺してなんになる」
「俺の気が済めば…それでいい」
キヨの苦しむ顔も愛おしく思える。
俺はキヨの顔を目掛け包丁を振り下ろした。
「キヨ、これからはずっと一緒にいられるからね」
2016.2.10
狂気-kyfj-
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