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じゅう。
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*
やがてその言葉の意味を理解した兎代が、
大きな声を出して驚く。
「はあぁぁっ!?」
「一生のお願いです!私を貴方の婚約者候補にして下さい!」
「ふざけんな!そんなの無理!!」
「何でですか!?」
「だっていきなりすぎるだろっ!?初めて会った奴にそんなこと言われても!!」
兎代は力任せで寧々の手を離し、本棚の方へ背を寄せた。
「でも龍彦さんはその条件を飲んでくれましたよ!?
私が来る代わりに、兎代さんの婚約者候補にしてもいいと!」
「なっ!?」
その言葉に、龍彦は"あちゃー"と額に手を当てる。
「…………おい。」
兎代は龍彦を強く睨みつけた。
半目で訴えるその瞳に、
龍彦は曖昧な笑みを浮かべる。
「だから、さっきごめんって言ったじゃん♡」
ブチッ。
そのなんとも軽い謝罪に、
兎代の堪忍袋の緒が完全に切れた。
「このクソオヤジィィッ!!」
怒った兎代は龍彦の胸倉を掴み、グラグラと揺らす。
「なにお茶目に謝ってんだよ!!
普通なら最初、息子に相談すべきだろ!?なんで黙って進めてんだよ!!」
「まぁまぁ。落ち着いて。」
「これが落ち着いていられるか!!こちとら将来掛かってんだぞ!?」
兎代は横にいた寧々を、
強い意志のある瞳で睨みつける。
「とにかく、俺は反対だからな!
父さんがいいって言っても、俺は絶対に認めねぇ!」
フンッと兎代がそっぽを向くと、寧々は何故かとてももどかしい表情になった。
「〜〜〜〜〜!!」
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