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にじゅういち。
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*
「……兎代……。……兎代……。」
「そ、そんな耳元で名前を囁くなって…!」
むぎゅむぎゅと抱きしめてくる楓に、俺は恥ずかしくて身体を離す。
「わ、わかった!わかったから…!
今回のことはもう許す!なかった事にしよう!
俺も少し大人気ないところあったし、結局お互い様だよな……。」
「……兎代……。」
寂しげな彼の瞳と目があって、俺は眉を下げ悲しく微笑んだ。
「……ごめんな、楓。俺も悪かったよ。」
スッと彼の前に手を差し出す。
「はい、仲直りの握手。
これで今回の件チャラにしようぜ。」
楓は少し目を見開かせた後、すぐに元気な笑顔を見せ俺の手をキツく握った。
グイッ
「うわぁっ!!」
そして俺の手を思いっきり引っ張って、楓の胸へと引き寄せる。
「ありがとう……兎代。」
「っ、」
「あのーー…。そろそろお父さん、喋ってもいいかな?」
「!!」
そうだ……。すっかり忘れてた。
隣で気まずそうにニコニコ笑っている父親。
俺、父さんと話してたんじゃん!
(さっきのやりとり、丸ごと見られてたっ…!?)
ぶわあぁぁぁっ、と身体全身が赤くなる。
「いやぁ、君たちって本当仲良しだよね。ま、それが当たり前なんだけど……。
続きは家に帰ってからしてください。」
「は、続き?」
そう言っていると、俺の身体は宙へと浮いた。
そして楓に担ぎ上げられ、部屋を後にする。
「では遠慮なく、そうさせていただきます。」
「ちょっ、楓!?」
「ばいばい、兎代。また近いうちに呼ぶと思うから、
その時はよろしくね。」
父さんの笑顔を最後に、書斎室の扉は閉まった。
マンションに戻ってきて、真っ先に連れて行かれたのは楓の寝室。
ドサッ
「……うわっ!」
ベッドに放り投げられ、その上に楓が覆い被さる。
「あ、あのー……楓さん?」
「あ?」
「なんで俺、今こんなことになっているのでしょうか……?」
ていうか、お前はいつ普段の伊月に戻るんだよ。
何でエロエロな大人の色気を振りまく、楓くんのままなのかな!?
キッチリと締められた彼のネクタイが外させる。
それだけでも、生々しくて厭らしい。
シュル……
「………そんなの決まってるだろ。
仲直りのエッチ。」
「はぁっ!?」
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