アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
伊月のお仕事2(※暴力、グロ注意)
-
*
※この先、暴力と残酷表現入りますっ…!!流血や本当に痛々しい表現があるので、苦手な方はお戻りください!
「ク、ソ……!」
無理矢理起き上がろうとする彼らに、伊月は目を細めた。
「下手に動かない方が身の為だぞ。お前達の身体は、もう使い物にならない。」
「は……?」
そう言った瞬間、背骨がバラバラに砕けるような嫌な音。
突然訪れた激しい痛みに、男達は断末魔の叫びを上げた。
「……可哀想。あの子たち、楓のことを知らなかったのね。近距離戦で、彼に勝てる人間なんてそうそう居ないのに…。
下手に相手したら、ただ身体が壊れるだけだわ。」
動けなくなった男達を無視して、伊月は原田の元へと向かう。
立つ力をなくしてしまった彼は、壁を伝いズルズルと座り込んだ。
伊月は銃のセイフティを外し、容赦なく両足に銃弾を撃ち込む。
そして痛みでのたうちまわる彼の髪の毛を掴み上げ、力強く床に顔を打ち付けた。
「グハッ……!!」
彼の鼻骨が折れ、鼻から血が流れ落ちる。
髪を引っ張り、伊月の鋭い目が原田を睨みつけた。
その圧倒的な威圧感に、原田はみっともなくガタガタと震え始める。
「来い。」
「い、嫌だっ…!!やめてくれっ……!!俺はまだ死にたくないぃぃぃっ!!!」
彼を髪を掴み、伊月は部屋の中に引きずって行った。
伊月たちは外に出て、忌々しいそのビルを睨みつける。
中ではきっと、あの糞野郎が椅子に縛りつけられたまま無様に震えていることだろう。
周りにはガソリン、あいつの腹には起爆装置を巻きつけている。
「……終わりだ。」
伊月がスイッチを押した瞬間、爆発音と共にビルの一室が燃え上がった。
きっと明日には、ニュースで組み団同士の抗争として取り上げられるだろう。
俺たちがやったという証拠は一切出てこない。
それについては全て、事前に準備しておいた。
伊月たちは炎上する建物を見つめ、静かにその場を後にした。
ーーーーーーー
ーーーーー
「おつかれさん、"如月"の伊月くん。」
「……その呼び方やめて下さいよ、日高さん。」
「あらぁ?貴方の呼び名じゃない。すっかり有名人になっちゃって…。お姉さん嬉しいわ。
ま、乾杯しましょ?今日で厄介事は終わったんだし。」
「…………。」
カチンッ、とグラス同士がぶつかり合う。
「そうですよ、楓さん!
今回の事を書類でまとめてしまえば、兎代坊ちゃんの元に帰れますよ!
あと数日の我慢です!」
「そうだな。」
そう言って、伊月はライターでタバコに火をつける。
「あれ?楓、タバコやめたんじゃ無かったっけ?」
「……たまに吸います。」
「ふぅん。
……あ、分かっちゃった。アンタ、兎代坊ちゃんの側にいれないからストレスなんだ?
だから不機嫌なんでしょ?ね、ね?」
「ウザいですよ、日高さん。」
眉をしかめ、タバコを咥えながらバツの悪そうな顔をする伊月。
三十代を超えても美貌を失わない女性、日高は面白そうにニヤニヤと笑みを深める。
彼女の赤く艶やかな唇が、ある言葉を口にした。
「日本の裏社会で
"殺し"を専門とした十二の家系。」
ピクリと楓が僅かに身体を揺らし反応する。
「苗字の後ろには必ず"月"が付いており、彼らを相手に肉弾戦で勝てる者はまずいない。」
「……………。」
「そんな彼らには一人ずつ代表が存在した。それぞれの家から選出された十二人の戦闘狂。
総称として彼らは"月華"(げっか)と呼ばれた
目を引くような美しさと秀でた戦闘スキル。そんな彼らにはそれぞれ"陰暦"を用いた称号が与えられ、周りから恐れられた。」
カランッと溶けかけた氷が音を立てる。
「睦月(むつき)、如月(きさらぎ)、弥生(やよい)、
卯月(うづき)、皐月(さつき)、水無月(みなづき)、
文月(ふみづき)、葉月(はづき)、長月(ながつき)、
神無月(かんなづき)、霜月(しもつき)、師走(しわす)……。
楓もその称号を与えられた1人の戦闘狂。」
伸ばした長い前髪をかきあげて、日高は魅惑的に笑った。
「……戦う事しか頭になく、殺す事でしか生きられなかったアンタに一つの生き甲斐ができた。
それは私にとって、とても嬉しい事だわ。」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 148