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大丈夫か?
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「大丈夫か?」
「えっ!うん。
大丈夫だよ!」
まさか俺の体質がここまで酷くなっていたとは。
どうせなら死んだときに、この醜い顔も身体も全て変わっていたら良かったのに。
本当にどうして変わらなかったのか……。
「と、突然ごめんね!
今度からはノックするよ」
「……ああ」
男は一方的に謝るとさっさと俺の部屋から出て行った。
本当は俺の方が謝らなければいけないのに。
いっそもう一回死ねば、記憶も消えて新しい人物として生きることが出来るのか?
そんな考えが思い浮かぶ。
はあ……とりあえず着替えよ。
いつまでもこの格好のままじゃいられない。
さっき段ボールを漁って見つけた制服はハンガーにかけて吊っておく。
もう一度段ボールを漁り、ラフな格好の私服を見つけた。
それに着替えてベッドに倒れるように寝転がった。
「そういえば、ここがどこなのか聞きそびれたな」
まあ、いいか。明日聞けば。
何だか疲れた。
こんなに話したのは久しぶりだ。
あんなに会話が続いたのも久しぶりだ。
寝てしまおうか。
寝るのは好きだ。
寝れば、現実を忘れられる。
何も考えず、無心になって眠る。
これ程素晴らしい時間はない。
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