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試験期間 01
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日曜だというのに友達二人と大学の食堂で試験勉強中。
あと、三日頑張れば終わるけど、その三日が短いようで長い。
最初の三日間は、「頑張ろう」って思えるだけまだマシだった。
今は、光さんと会えない苛立ちを積もらせている。
「あー。くそ。試験早く終われ」
「恋人に会えなくてイライラしている、いーちゃんこわーい」
「会いに行けばいいじゃん」
「いーちゃん」と俺のことを呼ぶのは、筒原 日向(つつはら ひなた)。
もう一人は、山崎 奏(やまざき かなで)。
可愛いと言われる俺と違って、どちらもイケメン。
日向はチャラ男だけどスポーツ万能、奏は落ち着きがあるのと優しいイケメン。
二人は、俺が男と付き合っていることを知っている。
教えた時は、「別に受け入れなくてもいい。知っていてほしかっただけ」と最後に付け加えた。
無理に受け入れようとしても、受け入れられないものは受け入れられないから。
でも俺は友達には恵まれているらしい。普通に受け入れられ、惚気などを聞いてもらっている。
「会ってもらえんと!しかも、会えるのは試験終わった日のバイト中!まあ、バイト終わったら泊まっけどさ!!そういう話じゃなかったい!」
「もうこれ試験期間恒例だよね。荒ぶる方言色葉たん」
「もう慣れたもんだな」
試験期間は、期末だけではない。いくつもの講義で中間試験が集中してあるときも、光さんには試験期間として扱われ、一週間前から会ってもらえなくなる。
「日向!色葉たんって呼ぶな!」
「はいはい。いーちゃん」
荒ぶってるときに方言になる俺に慣れた二人は、俺を相手にしない。
一人暮らしするまでは違う地方にいて、ここでは方言が通じないから、普段は標準語を使うようにしている。
それでも、イライラしてる時や眠い時など気が抜けているときは、方言になってしまう。
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