アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
久しぶりの発熱 06 side 光
-
色葉くんの隣に座って、スプーンで掬ったお粥を「ふーっふーっ」と少し冷まして口元に差し出す。
すると、「あーん」と口を大人しく開け、お粥を食べる。
「美味しい?」
もぐもぐしながら、肯定するようにニコッと返す色葉くん。
「美味しいなら良かった。ほら、あーん」
一口一口のペースはゆっくりだけど、しっかりと食べ進める色葉くんを見て、安心する。
朝も食べられてなかったみたいだったから心配していた。
食べられないときはそれでいいんだけど、少しだけでも食べてほしいと思うのが本音だった。
その心配の必要はないと思えるほど食べる色葉くん。
そして、すべて食べ終えた色葉くんに薬と水を飲ませ、ベッドに寝かせた。
「いっぱい食べて偉いね」
「あ、りがと…」
色葉くんは眠くなってきたのか、瞬きがゆっくりになってきた。
「ほら、目を瞑ったら更にいい子だよ」
僕の言葉に素直に従って目を閉じる色葉くん。
入眠を促すようにお腹をポンポンとすると、色葉くんは僕の空いている方の手をぎゅっと握った。
しばらくして、「スーッ…スーッ…」と寝息が聞こえてきた。
呼吸は荒くないようで、少し安心。
土曜の昼に目を覚ました色葉くんは、すっかり良くなっていた。
ただ、泣いたことを覚えているのか、少し恥ずかしそうだった。
弱った色葉くんも可愛かったな。
普段は割としっかりとしているから、そういう姿は新鮮だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
26 / 197