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番外編 初めてのバレンタイン 02
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翌週、講義が終わって、一人でデパートにいた。
色んな色や柄があって悩みそうだけど、俺はちゃんと決めてきた。
光さんは青系のネクタイが多い。だから、淡いピンクのネクタイにする。柄は小さいドット柄。
そういうネクタイを持っていないことは先週光さんの家に行って確認済みだから、被ることはない。
「うん。これにしよう」
値段的にも色合いもちょうどいいものがあったからそれにした。
喜んでもらえるといいな。
俺はラッピングをしてもらったネクタイを大切にリュックに入れ、家に帰った。
バレンタインデー翌日。当日は金曜日でバイトに入って、土日を休みにした。
どうせなら、二日間二人でゆっくり過ごしたいから。
俺はバイトを6時に終え、そのまま光さんの家に直行した。
光さんは休日だからまだこの時間は寝ている。
だから静かに合鍵で入って、シャワーを借りた。
「ふぁ~眠い」
バイトが終わると途端に眠気が襲ってくるから、俺は光さんの寝ているベッドに行く前に、リビングの床で眠ってしまった。
「色葉くん起きて」
光さんの声が聞こえて目を覚ました。
「あー…光さんだ…おはよう」
「どうしてこんなところで寝てるの」
「眠かったの。ごめんなさい」
光さんの顔をよく見ると少し怒っている。春と言っても寒いのに、床で何も掛けずに寝ていたからだろう。
だから光さんの本気怒りを見る前に謝って、ぎゅーっと抱き付いた。
そして、光さんから離れてもう一度顔を見ると、光さんの顔は穏やかになっていた。
「もう…。次からはベッドで寝てね」
「はぁい」
「まだ8時だからベッドで寝てきたらいいよ」
俺はあまり寝ていなかったのか。まだ寝ていたいけど、光さんも起きているしなあ…。
まあ、また後で寝たらいいし、一度起きるかな。
「んーん。起きる。眠くなったら寝るね」
「そう。じゃあ、ご飯作るから顔を洗っておいで」
そう言われ、俺は顔を洗いに行った。
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