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約束ごと 06
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これまた随分と…。
やっぱり我慢させるタイミング間違えたな。
「もう丸まっちゃだめやけんね?そんまま力抜いて寝転んどって」
「…うん」
「いい子〜」
消毒液ガーゼで両太ももの傷を拭いていく。適当に拭いていたのか、血がガーゼに滲む。
「い、たい…」
そう言って俺の肩を掴んでくる光さんは少し可愛く見えた。
決して俺はSではないけど。
「痛いよね。もう包帯巻くだけだから痛くしないよ。じゃあ両足とも少しだけ立てるね」
そして包帯を巻き、手当が終わった。
「よし。おーわり。ひかさん頑張ったね」
そう言って光さんの頭を撫でて、俺も光さんの隣に寝転ぶ。
「それで、光さん。何かあった?何を考えながら切った?」
「んー、色葉くんは浮気をした僕とどうして別れなかったの?僕がみっともなく縋ったから?とか、誕生日憂鬱だなとか」
浮気か〜。
まだ許せてないんだよなあ。
「そっか。これもいい機会だし、真面目な話し合いでもします?嫌だ?」
別にいつでもいいんだけどね、と言うと光さんは困ったように笑いながら頷いた。
「しようか」
真面目な話をしようとするのに軽い誘いなのは俺の悪い癖なのかいい癖なのか分からないけど、これが俺だからなあ。
光さんも普通に承諾してくれたしいいか。
こうして俺たちの真面目な話し合いが始まった。
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