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慣れない 冬馬side
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スタッフルームについた俺は、体調の悪さに逆らえず、みんなの厚意に甘えてソファに横になった。
その後、柚李先輩は何度も俺に『病院行く?』と聞いてきたが、蒼弥さんに貰った薬と横になっていたおかげで少しは体調も良くなった俺は、『そこまでのことではない』と断った。
夏樹は俺をここに運んだらすぐに店の片付けへと戻って行ったが元々心配されるのが苦手な俺的にはとても助かる。
「冬馬なにかあったら言ってね?俺すぐ来てあげるから!」
「お前が甘え下手なのは分かるけど、少しくらい俺ら先輩に甘えなさい。」
2人の言葉は心強くて、なんだかホッとする。
「ありがとうございます。」
俺がそう言うと2人は少し安心してくれたらしく、店へと戻った。
先輩たちが優しい人でよかった。
心配されるのはいつまでたっても慣れないけど、優しさは素直に嬉しい。
そして俺は、しばらく横になり起きても大丈夫なぐらいに回復するとゆっくりと起き上がり、店の片付けに戻ろうと
したら、店へ繋がる出入り口に夏樹が立っていた。
「夏樹??なにしてんの?」
「なにしてんの?はこっちのセリフ。お前その体で店に戻る気か?」
「その体って…、俺は重病患者かよ…」
「お前の仕事と俺の仕事ならもう全部終わってる。だからお前は大人しくソファで休んどけ。俺も着替えに戻るから。」
俺は夏樹のその言葉に何か言い返すことも出来ず、夏樹に背中を押されソファへと戻らせられた。
夏樹はササっと着替えを終えると、俺の座るソファの隣に腰を下ろす。
「お前寝不足なわけ?」
「…そう。」
「それって、仕事の前に話してた奴が原因だよな。」
「まあ…、そうだけど…」
夏樹が何でそんなことを聞くのか分からないが、聞かれた質問にはちゃんと答える。
さっきは、浮気とか別れたほうがいいと言われたけど今の夏樹はそんなことは言わなかった。
そして、その代わりに夏樹は突然ポケットから一枚の紙切れを取り出し、それを俺に渡してきた。
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