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月明かりのDearest(カミュ藍)
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「ボクとカミュが結ばれる確率、-173%」
ボクがいうのもなんだけど、コンピュータは正直だ。
「マイナスか…
笑えない。」
こういう時こそ、ナツキやショウが部屋にいてくれていれば良かったのに。
ST☆RISHは、全員で泊まりがけの仕事だから、寮室にはボクだけ。
今のボクには、三人部屋は広すぎる。
「 神様は意地悪さ… 」
『 逆さまのBeautifulFace
Moveなハート 』
「 任せて…瞳をぎゅっとClose
ちょっと危険な、kiss..... 」
1人で、自分のパートだけを歌う。
足りない。
カミュのパートが空白になっている。
リンゴが書いてくれた歌詞。
すごくリンゴらしい歌だった。
強くて、前向きで。
でも、儚くて、悲しくて。
おとぎ話のようだ。
ボクとカミュの関係と一緒だね。
童話なんて、原作はほとんど悲しい結末なんだから。
窓から光が入ってくる。
月明かりだけが、ボクを見つけ出してくれた。
「カミュ……」
こんな苦しい感情が、恋だというのなら人間はとても強い生き物だ。
ボクはそっと目を閉じた。
だから、ドアの前に立つ彼の存在に気づけなかったのかもしれない。
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