アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
どうした、お前ら…
-
影宮視点
柳田を家にあげてしまった………。
本当は入れないつもりだったけど、傘無いって言うし
こんな大雨の中、外で待たせるのも可哀想すぎた。
柳田が風呂へ入っている間に、洗濯機を回す。
流石にブレザーやズボンは洗濯できないのでYシャツ
だけ。ブレザーとズボンはそのまま暖かい部屋で
自然乾燥。
柳田に声をかける。
『ありがとう!』
誰かに礼を言われたのなんて久しぶりだった。
俺の服を綺麗に畳んで棚の上に置いた。
しばらくして柳田がリビングに来た。
俺のシャツやパーカーはぶかぶかで袖から手が
出ていなかった。
『影宮くんって身体大きいんだね!見てよ、
ぶかぶか!すごい!』
なーんて1人で盛り上がっている。
((これが女子なら萌えるんだけど全っ然萌えねぇ…。))
だが濡れた髪に、ダボダボパーカーは案外クルものだ。
すると柳田の目が輝いている。その視線の先には
ミケと雪。
コイツ、動物好きなのか?
『触っていい?!触っていい?!』
興奮しながら言ってくる。
((なんで猫に、こんな興奮してんだ…?引くわ……))
OKを出すと、すごく喜んでいた。
すると柳田は
『初めまして、柳田です』
とニコニコしながらお辞儀していた。
((アイツら初めての会う人には警戒するからな、
たぶん触らせてくれないだろう。
つか、猫にお辞儀する奴なんて初めて見たわ、
意外と可愛いとこあんのな、アイツ。))
そう思って読むのが途中だった雑誌に目を戻す。
数分後、
《カシャッ!カシャッ!!》というシャッター音に
気づいて柳田の方へ目をやると
『う、嘘だろ………?』
なんとアイツらが柳田と遊んでいたのだ。
しかも撮られてる。懐いてる………。
今まで誰にも懐かなかった2匹の猫が柳田のカメラに
目を合わせている。
しかも柳田の足や手にゴロゴロと喉を鳴らしていた。
((……いや、何してんのお前ら…!
今まで誰とも懐かなかったお前らが何で柳田に…。))
すると柳田はミケと雪を
【綺麗】だの【尻尾の形がいい】だの言っている。
柳田、猫ベタ褒め。
しかもデレデレ。携帯のカメラで連写していた。
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ…………………………………。
((撮りすぎじゃないか……?))
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 114