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帰る…?
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俺を肩に担ぐとドアへ向かった。
廊下へ出ようとした時、くるっと振り返り
『わりぃ。俺とコイツ今日はもう帰るから、センセに
言っといてくれ。じゃ。』
そう言い残して出ていこうとする影宮くんの前に歩輝が
立ちはだかった。
『何でお前と海翔が一緒帰るとこになってんだよ、
海翔は俺が保健室まで運ぶ。だから海翔を離せよ。』
睨み合う2人。
『ちょ、2人………とも……』
なんとかケンカだけは止めようとする俺。
『コイツが、こーなったのは俺の責任だから。
どいてくれ。コイツには別に何もしないから安心しろ。』
影宮くんはトンッと歩輝の身体を押すと階段を降りて
行ってしまった。
『俺の責任って……………????? 』
そんな2人の様子を見て歩輝は呆然としていた。
下駄箱に着くと、そっと降ろしてくれた。
『肩に担ぐとお前の身体に負担かかるからこっちな。』
また、軽々しく持ち上げられる。
俺は影宮くんにおんぶされたのだった。男子高校生を
軽々しくおんぶとか……。
ほとんど成人男性と同じくらいの身長と体重だぞ………。
『お前ん家まで運んでやるよ。住所さえ教えてくれれば行けるから。だからお前は寝てろ』
熱も朝より上がっている様でなんだか意識が朦朧として
きたので家の住所を教えた後、家族はみんな仕事や幼稚園に行っているため、玄関には鍵がかかっていると思ったので鍵も渡しておいた。
俺は影宮くんの背中で寝ることにした。
暖かくて大きな背中。
何だか安心する背中。
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