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風邪薬2
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影宮視点
ガサガサと棚の中を探すが風邪薬の様な物は見当たらなかった。
((風邪薬……風邪薬……どこだよ…。))
仕方なく俺は近くのドラッグストアに買いに行く事にした。
その前にもう1度、アイツの部屋に行って買いに行く事を伝えておかなければ。
階段を上がり、部屋のドアを開ける。
柳田は寝ていた。
熱が高いせいか、額に汗を浮かべていた。
『苦しいよな……、ごめん、すぐ薬買って戻るから』
俺は袖で柳田の額の汗を拭って部屋を後にした。
ドラッグストアに着いてから、お粥や、ゼリー、プリン、アイスなどの簡単に食べられて栄養のある物や冷えピタや薬を探した。
料理はそこまで得意ではないけど、これでも一人暮らし。
食える物くらい作れる。
買って帰り、台所でお粥を作ろうと思ったのでリビングへ。
するとソファーの上で黒猫がじっと俺を見ていた。
『お、黒猫……。柳田も猫、飼ってたんだな…お前、
なかなか可愛いじゃん、よろしくな』
黒猫を撫でながら微笑んだ。
((あ、いけねぇ…お粥お粥。))
台所には一通りの調味料が揃っていたので料理しやすかった。
お粥が出来たのでそれをトレーに乗せ、
さっき買ってきた物もビニール袋に入ったまま乗せる。
部屋に入ると、はぁはぁと息をしながら柳田が苦しそうに寝ている。俺は冷えピタを額に貼る。
さっき寝たばかりだし苦しそうだったのでまずは薬を飲ませる事にした
『おい、柳田。薬だ。飲めるか?』
柳田にそう言うと、柳田はうっすら目を開けて口を小さく開ける。
おそらく起き上がる体力さえも、もうないのだろう。
急激な熱は人の身体の自由を奪っていた。
俺は柳田の口に水を入れた。
が、流石に寝たままで水を飲むというのは結構大変な事だ。ゴホゴホと咽せてしまった。
どうしようと悩んだが、1つしか方法が無かった。
パキパキと薬のプラスチックの袋から薬を出した後、
俺は自分の口に水を入れて、柳田の口元へ。
《口移し》。これしか方法がなかった。
『ごめん、柳田…。』
そう呟きながら身体を柳田の方へと傾ける。
俺の唇と柳田の唇が重ね合わせられる。
少しだけ口に隙間が出来るとそこから水が溢れてしまったのでぴったりと唇を合わせる。
柳田の身体が一瞬ピクンッと反応した。
『……んッ…んむ……ん………………コク…。』
((ん、お…、できた……))
どうやら薬を飲むことが出来たようだ。良かった……。
ぷはぁっ。…………っは……。
柳田から口を離し、自分の口元に垂れた水を手で拭う。
その後、制服のままでは寝心地も悪いし暑いだろうと
思い、クローゼットからスウェットを出して、
着替えさせる。
シャツのボタンを1つずつ外していく。
さらけ出された胸や鎖骨、整った顔。目の下の涙。
黒髪。額の汗。赤い顔…。
それに口元から垂れたさっきの水が妙にエロい……。
自然と顔が熱くなる。
((やべ…、これ!普通に勃っちまう………!
なんで俺、柳田に興奮してんだよ、俺ってホモだっけ?!
俺は看病しに来たんだろ?!看病!
落ち着け落ち着け……。))
すると部屋に、さっきの黒猫がやってきた。
タッとベッドに飛び乗ると柳田の周りをクルクルと回っている。
時々すんすん匂いを嗅いだりしていた。
どうやら、柳田の事を心配している様だった。
((猫に心配してもらえるなんて愛されてんのな。お前は))
『おい、猫。
お前のご主人様は風邪なんだ、だからそっとしておいて
やろうな? ほい、こっち来い。』
俺は黒猫を抱きかかえ、壁に背をあずけながら柳田を
看病した。
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