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痛い。辛い。苦しい
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影宮視点
『まだあの人は帰ってこないの?!
もう深夜の2時よ?!どこで何してるのよ!!』
俺はリビングから聞こえた母さんの声で目を覚ました。
あぁ……まだ父さん…帰ってきてないんだ…。
また母さんに殴られるのかな……。
そう思っていると階段を上がってくる母さんの足音が聞こえた。
ドアが開かれる。
『あーーー、もう!イライラする!!!』
やっぱり来た…。
母さんはいつも不機嫌な時、俺を殴りに来る。
脇腹に刺激が走る。母さんが俺の脇腹を蹴りつけたんだ。
俺は部屋の本棚に背中を打ち付ける。
ゴホッ…ゴホッ……!!強く背中を打ち付けた為、酸素を上手く吸えず、むせる。
むせている間に母さんは俺の方へ近づき息をする間もなく足や手、腹などに次々と蹴られる。
『………母さっ………やめっ、母さん………』
ドカッ!!ガッ!!……バン!!!!
…部屋に俺の身体が痛めつけられる鈍い音が響く。
母さんは、しばらく俺を蹴り続けると疲れたのか、部屋を出ていった。
『……はぁ……はぁ……っは…』
息を整える。身体のあちこちに青紫色の痣。身体は震えている。
痣以外にも無数の擦り傷がありそこから血が滲んでいる。
俺は部屋のクローゼットにある救急箱を持ってきて、
傷口に貼っていった。
母さんは絶対に俺の顔を蹴ったり殴ったりしなかった。
頬に傷や痣があると誰かに怪しがられると思ったからだろう。
だから俺は傷が見えないよう、毎日長袖や長ズボン、パーカーなど傷を。身体を隠せる物を着て学校へ行っていた。
父さんのメールを見てから約3ヶ月が過ぎた。
初めの頃は1ヶ月に数回だけだった虐待が2週間に3~4回のペースになっていた。
俺は学校が終わった後、家に帰りたくなくて。
母さんに会いたくなくて学校が終わると近くの公園に行ってはそこで時間を潰していた。
友達と暇を潰す事も出来るのだろうけど、友達は昔から作るのが苦手だった。生まれつき、目つきが悪かったので相手から俺の方へ来ることは怖がっている様でなかなか無かったし、別に友達に必要性を感じなかった。
たまに絡んでくるのは喧嘩好きの男子数人。
喧嘩はしたくなかったが肩がぶつかっただけで
1人の方が色々と気楽だった。
友達と一緒にいるという事は、それだけリスクも伴う。
ふとした瞬間に身体の怪我が見えてしまうかも知れなかったからだ。
だから極力、1人で過ごした。
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