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夕焼け
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影宮視点
いつもと同じ様に公園に行くと、同じ学校の男子生徒3人が公園の隅で何かを囲い込むようにして立っていた。
1番背の高いリーダーのような雰囲気の男子。
少しポッチャリ体型の男子。すらっとしたメガネの男子。
((何してんだろ………あんなとこで。誰………?))
不思議に思い、少し近づくと囲いの中に白いモノがそこにいた。
((あれって………))
そう思った瞬間1人の生徒がミケの身体を蹴り飛ばした。
ミケは吹っ飛び、後ろの木の幹にぶつかった。
ヨロヨロと起き上がるミケ。
((……え、嘘だろ……何してんだよ…………!))
ミケは威嚇の体制に入った。
家は逆立ち、眉間にシワができ、爪が出ていて呻き声の様な低い声を出している。
その時、ミケが自分を蹴り飛ばした男子に飛びかかる。
すると横にいたもう1人の生徒が持っていたサッカーボールをミケ目掛けて投げつける。
ドッ!とぶつかった音がしてミケは地面に倒れ込んだ。
『何してんだよ!!!やめろよ!』
俺は声を張り上げる。3人は俺の方へ振り返った。
『はぁ?誰だよお前。いいとこなんだから邪魔すんなよ』
『こいつ俺らがサッカーやってる時に乱入してきやがって邪魔なんだよ』
『白と茶色の毛、きっも。俺ミケ猫が1番嫌いだわ』
3人が冷たく言い放つ。
『……そんな事だけの為にお前らは、寄ってたかって猫1匹を傷つけてんのか…?』
3人は悔しそうな俺を見て、嘲笑うかのような目で笑っていた。
もう1度ミケの方に身体を戻し、先ほどの様にミケを傷つけ始める。
『やめろってば!!!!!!!!!!!』
夕日でオレンジ色に染まった静かな公園に俺の泣きそうな声と3人の笑い声が響く。
その時、俺の中で何かが弾けた。
((許さない………3人で弱いミケを傷つけて……許さない……俺がミケを助けなきゃ……、))
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