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助ける為に
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影宮視点
気づくと俺の足は1歩先へと踏み出していた。
俺の足音に気づき、3人の中のリーダーのような男子が振り返る。
その瞬間、俺はそいつの顔面に拳を思いっきり叩きつけた。その反動で身体は地面に倒れ込んだ。
『あぁ………あ…いだい゛……いてぇよ゛ぉ…………!』
そいつは顔を手で抑えながら地面に転がり、バタバタもがいている。力いっぱい拳を叩きつけたんだ。きっと鼻血だけで済むわけがないだろう。
残りの2人(ポッチャリとメガネ)が殴りかかって来たが
スルリと避け、脇腹にパンチを喰らわす。
溝に入ったらしく、2人はむせながら倒れ込む。
3人をやった後、急いでミケの方へと駆け寄る。
前足から血が滲んでいるが、そこ以外に目立つ怪我は無いようだった。
『……………良かった……』
静かに呟く。
俺はミケの怪我を治療する為にミケを連れて帰ろうとすると、鼻血を右手で拭きながら男子がヨロヨロ立ち上がり、
右手の人差し指で俺をさしながら言う。
『お前………俺らを敵にまわしたこと…忘れんなよ…!
絶対、俺を殴った事を後悔させてやるからな………
お前が1番嫌だって思う事で仕返ししてやる………っ!』
((いや……3対1で俺に負けた奴にそんな事言われても…しかも鼻血出しながら言われても……説得力ねぇよ…))
そう思いながら俺は冷たい目で睨みつけ、
ミケと一緒に公園から立ち去った。
家に帰るとミケをクローゼットに隠す事にした。
怪我をしているとはいえ、母さんに見つかったら大変だったから。
ダンボールをスーパーで持ってきてそこにミケを入れる。
『こんな狭くて寂しい場所でごめんな。
怪我が治るまで我慢してくれな。お前は俺が守るから。』
撫でながら言ってやると俺の言葉を理解したかのようにミケは俺の顔を静かに見つめていた。
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