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肩に触れる感触
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影宮視点
数分、柳田が落ち着くまでそのままそっと抱きしめていた。背中を擦りながら囁く。
『……ごめんな…大丈夫か…?』
『大丈夫。ごめん、驚いただけだから………ありがと…』
そう言いながら俺の肩に顔をすり寄せた。
((………………………ッ可愛い…………))
そんな事を思っていると
『行こっか!!』
柳田が目を擦り、両手で頬をパンッと叩いて気合を入れてから立ち上がる。
思わず驚きで身体がビクついてしまった。
『ずっと、うだうだしてても仕方ないよな!みんな部屋で俺らの事待ってるしな!ちょっと顔洗ってくる!』
柳田が廊下の方へ出て行く。洗面所へ向かった様だ。
((………………やっちまったぁぁ………。普通、泣いてる友達を見て《あ、キスしたいかも》なんて思わないだろう。例え思ったとしても男同士でキスなんて……。俺のファーストキスは男かよ…………。))
俺は頭を抱え、床に腰を降ろした。
柳田は俺の前だから、無理してあんな風に明るく振舞っているのだろう。
少し経って柳田が部屋へ戻って来た。
その顔は普段の顔に戻っていた。
『よし!行くかっ!影宮くんも早く来てね!』
新しいコップを戸棚から1つ取り出し、2階へと登って行った。ポツンとリビングに取り残された俺…。
『…………お前は強いな… 』
そっと呟くとテーブルの上に用意しておいた飲み物やお菓子を持って俺は階段を1段1段、踏みしめながら登っていった。
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