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人の気持ちを考えない最低のクズ
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2日目は生憎の雨だった。
【2日目、それぞれの課題教科】
・海翔 →蓮(数学)
・柚樹 →陸人(英語、国語)
・駆 →京佑(科学、英語)
『今日の課題教科は、さっき伝えた通り。
海翔は昨日と同じく数学、柚樹は昨日の続きから。英語と国語、駆は科学と英語や。
ほな、今日も勉強進めんでー。頑張ろなー』
京佑の掛け声と共に2日目の勉強会がスタートした。
俺は影宮くんに深々と頭を下げた。
『今日も、よろしくお願いします………』
『おぅ、こちらこそ』
『っしゃー!今日は国語と英語か!!』
『柚樹はどっちからやりたい?』
『決めていいのか?!じゃ、じゃあ英語からで!』
『任せろ』(ニコ
隣の柚樹、陸人ペアもいい感じの雰囲気でやりやすそうだ。
それに比べて…………………。
『あ゛ぁ……今日は科学と英語かぁ………、しかもまた京佑に教えてもらうんか…教えてくれる人変えてくれ制度とかないん…?』
『そんなん、あらしまへん。そやかてやらんわけにいかんやろ…ほら、さっさと始めるで』
駆、京佑ペアはあまり雰囲気がいいとは言えないな…。
仕方ないんだけどさ……。
『ほれ、まずこのプリント解いてみ』
京佑が昨日の国語と同じ様な形式のプリントを駆に差し出した。
『またこれかいな!!嫌や!』
『ええから、早う解きなはれ!昨日よりも問題少ない奴選んだんやさかい!俺、横におるから終わったら見せにくるんやで』
駆が、渋々プリントを受け取りテーブルの上で解いていく。……約10分後。ん、と京佑が座っている所に駆がプリントを持って来た。
『ほい、お疲れさん。えーっと……』
京佑は、そのプリントと回答が書いてあるプリントを見比べる。
『なんやこの回答は、1問も正解ないんやけど?
はー、ありえへん。こんなんで勉強会なんて、そんなレベルやないで』
その言葉を聞いた駆が京佑を睨みつける。
『なんやその目。俺の何が不満なんどすか?言うてみぃ』
『……………しい…ん』
『はい?』
『京佑は厳しいねん!昨日、お前が寝とる時に英語を陸人が教えてくれてん。そんでな俺がミスしても、そこの問題のどこが違うかとか…色々優しく教えてくれたんや。
正解したらちゃんと褒めてくれたんやで?京佑は、そーゆーのないんか……?厳しぃて嫌になんねん。
しかも人が真剣に頑張ったもんに文句付けるなんて最低や!ひどいわ!』
『それはお前が、あきまへん。いくらテストを受けたって、あんな変な答え書かれたら誰だってやる気失せるわ。厳しいもクソもあらへんわ、……嫌になるで……ほんま』
パンッ…………!
『……はっ…?』
駆が京佑の頬をを叩いた。京佑は一瞬、自分の身に何が起こったのか理解出来ていなかった様で瞬きを数回する。
『おっ…………俺かて、真面目にやっとるんや!!元々、頭ええお前とはちゃうねんっ……!!もう知らんっっ!!!』
『……おい!どこ行くねんっ!ちょ、待てや!!』
……………バタンっ!………………
『出て行ってしもた…』
『あーーーあ、どーすんの京佑。駆の奴、外行っちゃったかもだよ?』
『…………殴りおったで…………ッ痛…………』
━━勉強会を初めて1時間。駆が逃亡。━━
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