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自動販売機
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「じゃあ明日、午後練の時に入部届け渡すから部室に来てくれって伝えてくれるか?
あ。場所分からないと思うから柳田、お前が案内してやってくれ」
1年5人と青山先輩に影宮くんがバスケのに入ってくれるという事を伝え、朝練を終えた。制服に着替え、上履きに履き替えていると生徒昇降口の近くにある自動販売機の所に影宮くんの姿を見つけた。
近づいて様子を見ていると眉間にシワを寄せていて何か考え込んでいるようだった。
『影宮くんおはよー。どした?何かあった?』
『あー、柳田か。
……………いちごオレにするかミルクティーにするかで数分迷ってる…………』
自動販売機の前で飲み物を何にしようかと真剣に悩んでいる男子高校生が目の前にいる。
可愛いな、おい。女子かッ!
そんな風に思うと俺は声を上げて笑ってしまった。
『え。』
『いやぁ、ごめんごめん。あんまり真剣に選んでるもんだから可愛く感じちゃって……面白くて涙出てきたわ、あ゛ーーーw』
『ッな………!………………別にいいだろ…』
『まぁいいけど、もうすぐチャイム鳴るよ?
早く決めて教室一緒に行こーぜー』
『ん』
影宮くんはそれから、ちょっとだけ悩んだ後ようやく自動販売機のスイッチを押した。どうやら、いちごオレに決めたようだ。
『影宮くんって本っ当、甘党だよなぁ。』
俺は横に設置されているもう1つの自動販売機で牛乳を買った。
ガタンッと音がしてmlの牛乳パックが出てくる。
『俺にとって甘い物は身体を動かすエネルギー源だ。1日たりとも欠かした事はない。
お前だって、だいたい牛乳飲んでるじゃねぇか』
『俺は、もともと牛乳が好きなんだよ。まぁ…背を伸ばしたいってのもちょっとはあるけどなw それに俺、昼飯はパンが多いだろ?パンに合うのはやっぱ牛乳だしな!家で牛飼って毎朝乳搾りして搾りたて飲みたいくらい好きだぜ!』
『お、おー。そーなのか…』
どんだけ牛乳好きなんだよ、と少し引かれた様だが気にしない気にしない。
『ちーーーす』
教室のドアを開け、中に入ると女子がなにやら窓際に集まり盛り上がっていた。
『おー、おはよ。』
挨拶を返してくれたのは歩輝と、その友達。
『なになに、どしたの?』
『あー、女子ー? 昨日、先生が今日新しい先生が来るって言ってたろ?それで女子がどんな先生か予想して賭けしてんだって』
『ふーーーーん』
女子の考えてる事は、よくわからない。
彼氏がいたってイケメンを見つければ声を掛けるし妄想ばっかしてるし、すぐに彼氏よ自慢話するし。ろくな事考えてねぇだろ…たぶん。
人間の第一印象は《80%が顔》っていうしな。所詮は顔って事なのか…?
何だか、歩輝と久しぶりに話した気がする。
今、少し話しただけでそう思った。
最近ずっと影宮くんと一緒に行動してるから。クラスが一緒でもお互い部活も違うし席も遠いからあまり話す時間がないからだろうか。
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