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第二罪 「黒ト紫」Ⅳ
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目の前で固まり口を開けたままの彼をそのままに、俺は屏風を閉め彼の反対側に腰を下ろした。
「それで、この俺に何の用だ?」
聞くと、やっと彼は我に帰った。
だが、まるで今の状況を理解できないという表情で、俺をじっと見ている。
「お前が……この街の主……雅なのか?」
「いかにも。
俺が雅だが?」
俺が答えた途端、彼は青ざめていった。
「そんな……こんな……男が」
「なんだ、何か問題あんのか?」
苛立ちを孕んだ俺の返答に、彼ははぁ、とため息を吐き、話し始めた。
「雅、お前に頼みがあって来た。 」
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