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ソワソワ決定
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「いつ来てくれんの?」
俺その日ダッシュで帰ります。
「…教えねー」
「なんで!いつ来るか分からないとか、タツが来る日まで毎日ソワソワしなきゃじゃん!」
「そわそわしてろ」
何だよその焦らし方。鬼ですか。
まさか俺が面倒だから適当にあしらう為に行くって言ったとか。
とか鬱思考になる俺。
「…マジで来てくれんの?」
思わず情けない声で言った。
「行くっつったら行くに決まってんだろ」
だよな。そうだよな。
タツは絶対嘘つかない。そういうところも大好きだ。
降車駅で降りて改札を出る。そしたらすぐにタツとお別れだ。
俺とタツん家は方向が真逆だから。改札でて普通にそのまま帰ろうとするタツを呼び止める。
「タツ!」
「あ?なんだよ」
「頭は?」
頭をまた撫でて欲しくて期待するようにタツを見る。
でもタツは、は?って顔で俺をみてる。
「叩かれてぇの?」
「違うし!」
なんでそっちなんだよ。普通叩かれたいとか思うわけないじゃん。
あれ、ついさっき頭叩かれて喜んでたの誰だ。俺だ。
もしや俺ってマゾなのか。いや、そんなハズは。
そんな風に考え込んでると、タツの呆れた声がかかる。
「さっさと帰りてぇんだけど」
「え、あ、」
「じゃあな」
「えっ!っ、うち来んの待ってるから!」
さっさと背中を向けてしまうタツに慌てて取り敢えずそれだけ言った。
頭撫でて貰うのはその時にまた頼もう。そうしよう。
そう決めてタツのカッコ良い後姿を見えなくなるギリギリまで見詰めてた。
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