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早とちり
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「やーとさんそれ駄目だって!完全その発言アウトだから!」
幸平はそう言いながらもキレるやーとさんを面白がって笑ってる。
「でもほんと元気ないな。もしかして例のあの子?恋の病ってやつ?それでもその子が厳哉のこと嫌ってるとは思えねんだけどな」
その言葉に、やーとさんが幸平に例のあの子って誰、と問いかける。
俺がこのまえ幸平に話したことを幸平がやーとさんに話した。
「あー、それ嫌われてねぇだろ。てかなんでそんな事で落ちてんだ?ミネらしくねぇじゃん」
確かにそうだ。普通の俺ならちょこっと鬱陶しがられたり嫌われたって、ここまで鬱になったりしないのに。
なのにタツに嫌われてるって自覚する度こんな死ぬほど傷ついてる。
「二人とも慰めてくれてありがとね。マジ良き友だわ…」
超鬱な声でぽつりと呟く。
「おいっ!なんでそうなるんだよ!」
やーとさんが若干切れ気味で叫んだ。やーとさん鬱な人苦手だもんな。
ごめんでも俺今は立ち直れそうにないわ。
なんか俺、タツの事となるとすげー弱くなってる気がする。
「だって絶対嫌われてんだもん」
そう続けて、つらつらとタツのことを話し出す。
家に来るって約束したこと、それから一週間経っても来てくれる気配がないこと、電車で会えなくなった事を全部言った。
「ね、これ確実嫌われてるでしょ…」
「えー、それ早とちり過ぎだって。なんか事情あるかもしれないし?嫌われてるならまず家行くなんて約束しないって」
幸平が納得いかないって顔で首を捻る。
「でも連絡よこさねぇのは腹立つな。そいつ連れてこいよ。俺が説教してやっから」
そう言って今度は手を組んでボキボキ鳴らす。
それ絶対ヤろうとしてますよねやーとさん。
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