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心的外傷
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俺は後ろ向きになり小夜を無理やり
おぶって立ち上がった。
「ちょ…!降ろせっ!」
案の定嫌がり、俺の背中を両手で押した。
「ほらほら暴れないっ。小夜にずっと許可とってたら
日が暮れちまうよ。それに抱っこよりはマシだろ?」
「マシとかそうゆう問題じゃなくって…」
否定しかけたところで黙り込んで、背中を押していた
手の力が抜かれる。俺に嫌だって言っても
聞かないってことが分かったのかな。
「まぁまぁ、俺の家すぐだからちょっとの我慢だよ」
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凄く軽い小夜をおぶりながら玄関に入る。
そして靴を脱ぎ小夜を降ろす。そう言えば、
病院から何も食べてなかったな。
早く作ってあげないと。俺は小夜を連れて
リビングへ向かう。
「今ご飯作るから待っててな」
「…いい」
分かっていたが、呆気無く拒否される。
「えー?」
「いつもいいって言ってる」
「はぁ…大丈夫だって。病院食みたいに薄味にしないし
俺、料理だけは出来るからさ」
自分は馬鹿という自覚はあるけれど、
俺は一応カフェに務めているから料理には自信がある。
まぁ、それだけが取り柄って感じかな。
「作っても食べないし」
「絶対不味いとは言えないもん作るからなっ」
「…勝手にすれば」
よし、作んないでとは言われてないから
早速作り始めるとしよう。
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