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#7
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「…ん、あ、シセル、さんっ」
右手を上げて、何本かの薬品が入ったビニールを見せる。
「リコ、お手柄。シャワーすぐしてほしい?」
「ぁ、は、はいっ」
「うし。んじゃ足開いて…これ、また指入れなきゃ駄目な感じ?」
「ぁう、ぇと、ぁ、ぼ、僕の、使って、いい、ですから」
そう言って、壁に片手を付いたリコが、開いた手を後孔の近くへと滑らせる。
「んじゃ遠慮なく」
その手を掴んで、人差し指を立たせた。
「入れるよ」
つぷりと、リコの細い指がリコに侵入する。
「ん、ふ、シセル、さん、シセル、さぁん」
「俺の名前連呼すんのやめて。気持ち悪い」
「ぁ、う、ごめ、さい…る、さ…し、る…ん」
小さい声で呼んでいる気がしたが、面倒くさいので無視した。
数分かけて中の物を全部掻きだし、足に付いたものをざっと流す。
「ん、終わり。部屋行ってちゃんと拭けよ」
「え、ふ、拭くの、ぇと、僕の、部屋の、シセル、さんは?」
「何、俺にそこまでしろって?出来んだろうが自分で、おら、行け」
俺の顎位にある頭を叩いて、シャワー室から追い出そうと肩を押した。
「ぁ、ゃ、ゃ、一緒、が、良い、です、おねがいしま」ガチャンッ
扉を閉め、鍵を掛ける。
これはあれか、無駄に懐かれた感じか…めんどくせぇ。
吸いたくも無い汚い空気を肺いっぱいに溜めて、大きく吐き出す。
一先ずは、と、苛つきをぶつけるように、薬を持って虫共に狙いを定めた。
…数時間後。
「…まぁ、こんなもんか」
一々拾うのがキモかったので虫の死骸は全て排水溝に流し、目地のカビは薬ぶっかけてほとんど落とした。
シャワーの赤錆だけは多少てこずったが、洗剤の力を全力で利用し何とかある程度は落とせたと思う。
後は排水溝の蓋を新調して、タオルでもおける場所が有れば完璧…なんだがな。
「そうそう上手くは行かない…ん?あ、そか。よいしょ」がんっ
鍵を閉めていた事を思い出してもう一度捻りノブを押すと、何かに引っ掛かった。
「ぃた、あぅ」
「あ?…リコ?何してんのお…もしかして、戻ってないとか?」
「ぇ、へへ、まって、ました」
「あ、そう。んじゃ俺帰るから」
「え?」
何事か呼んでくるリコを無視して、廊下をずんずんと歩く。
いやいやいや、あれは面倒くさい通り越してちょっと気味が悪い。
まぁこんな環境に居れば少しはイカれてもしょうがないけど、俺に被害を及ぼすなよ。
「あ、おい!お前どこ居たんだ!仕事さぼりやがって!」
「ぁうっ、ご、ごめんな、さい、僕、僕は、ぇと」
「この馬鹿が!黙って言われた通り股開いときゃ良いんだよ!来い!」
俺とすれ違った黒服が、背後でリコを怒鳴りつけ、次いでズッ、ズッと、音がする。
多分無理やり引きずられているんだろう。
「はぁーあ、早く寝よ」
うっすらと聞こえ始めた鈍い音を掻き消すように、俺はもう一度呟いた。
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