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「よつば?」
寝室に戻ると布団の中でよつばがばたばた暴れていた。
苦しそうに眉間にシワを寄せ、泣きながら首を掻いている。
足をばたつかせて、首を左右に降りながら
それは首を絞められた人がする仕草によく似ていた。
「っ…よつば。大丈夫だから。」
首を掻き毟る手を掴み優しく握る。
頭を優しく撫でると眉間に寄っていたシワがだんだん消えていった。
目から溢れた涙をティッシュで拭い、涙の跡が付いた頬を撫でると強ばっていた体もだんだんと力が抜けていく。
呼吸も整いまたスースーと寝息を立て始めたところでチャイムが鳴った。
時間からして美咲が到着したんだろう。
鍵を開けようとベッドを降りると握っていたよつばの手に力が入り少しだけ引っ張られた。
「…離さねぇよ。俺はお前を1人にしない。」
なんとなく呟いた言葉はきっとよつばには聞こえていないけど、それでもいい。
俺の手を握るよつばを抱き上げ密着した体からとくんとくんと心音が伝わってきて安心する。
同じリズムで背中を優しく叩きながら美咲が待つ玄関に向かった。
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