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篠宮紗智という少年
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そんなある日、屋上でサボっていると、太陽と小柄な少年が二人で体育館裏にいるのを見つけた。
どこかで見たことがある。
確か同じクラスの奴だったはずだ。
それにしても、二人で体育館裏というのはどう言うことなんだろう、と疑問に思ったが、それはすぐに解決した。
昼休み、俺を呼びに来た太陽にさっきの奴は誰だ、と聞いてみると、なんとあの少年──篠宮が親衛隊総隊長だという。
ということは、やはりあれは制裁なのだろう。
──あいつが太陽をいじめてた主犯か。
全てあいつが命令していたのか。
その時から俺の怒りの矛先は、篠宮へ向かった。
それから何度も、「もう太陽をいじめるな」「すぐに制裁を止めろ」と篠宮に言ったが、一向に制裁が減る気配はなかった。
俺は遂に篠宮に暴力を振るうようになった。
篠宮は、俺が呼び出したときには何故かすでに傷だらけだったが、俺は構わずに何度も殴りつけた。
そういえば、初めて自分から暴力を振るったな、と少しばつの悪さを感じて手が止まる。
でもこいつは太陽をいじめている主犯だし、口で言っても止めないからこうするしかなかったんだ、と自分に言い聞かせ、俺は再び拳を振り上げた。
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