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お弁当〜龍樹side〜
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side:龍樹
町に着いたのは昼過ぎだった。
俺がとりあえず食事にしないか、と提案すると、黙って後ろを歩いていた矢吹が鞄から弁当を4つ取り出して見せた。
「せっかくお見舞いにいくんだから、紗智と一緒に食べようと思って、作ってもらったんだ」
不思議に思った俺に太陽が説明する。
篠宮は病院食があるんじゃないのか、と尋ねると、矢吹は今まで何度も傷つけたお詫びに特別豪華な弁当を作ったんだ、と答えた。
その後に小さく、「あいつは俺のことも、覚えてないけどな」と呟いた矢吹は、日記を読んだときの俺と同じ、泣きそうな顔をしていた。
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