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15年間過ごした、階段下の小さな部屋をルイスは見つめる。
差し込む光は少なくても、ここはここで心地が良かった。
そんな想いを馳せながら、彼の方達が来るのを待つ。
誰もが羨む、ルイスの生贄という立場。
ルイスのとったら、恐怖でしかなかった。
唯一の自分の居場所を奪われ、また痛い思いをしなくてはいけない。
ヴァンパイアならば、痛い思いなんてさせずに殺してはくれないだろうか。
ルイスはそう願わずにはいられなかった。
「お迎えにあがりました。生贄殿」
「えっ…」
突然、目の前に現れた男にルイスは驚いた。
どこから入ったのだろうか。
音などしなかった。
ルイスの驚きを無視して男が近づいて来る。
距離がなくなり、首に少しばかりの痛みが走り
ルイスは意識を手放した。
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