アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
俺はそこで、意識を失った
起きたのは知らない部屋の中だった
仕事は終わっているだろうか
ルイは寂しがっていないだろうか
心配事はつきない
「アーネストくん、起きたんだね」
「上官…?」
「君、倒れてたんだよ」
「すっすみません、ありがとうございました」
慌てて頭を下げる
上官に介抱させてしまったのか
「若いんだから、新鮮な血は必要だ、飲ませてくれない生贄など…いるのか?」
「は?」
嘲笑うかのように笑顔を顔に貼り付けた上官が一歩、一歩近づいてくる
「私が殺してやろうか、君が手を汚せないなら私が」
「やめてくださいっ!」
何を言ってるのだ
ルイを殺すというのか
「じゃぁこれを飲むといいよ」
そう言って渡してきたのは、甘い香りのする赤い血
サラサラとしていてついさっき取られたものだとわかる
新鮮な血はヴァンパイアの力になる
ついつい手を伸ばしてしまう
いつぶりだろうか…
「いや…すみません、受け取れません」
「私は上官だよ?」
「俺…生贄の血が甘くなるのを待ってるんです」
本当はルイを怖がらせたくないから
ただ、この人にそんな理由は通用しない
「本当かね?生贄を愛してるんじゃないか?…はぁ…止めなさい、傷つくのは君だ」
「…」
「私は絶対の自由を君にあげるよ」
だから、来いというのか
ルイを1人置いて、こんな変態上官のもとへ
「すみません」
「馬鹿だなぁ君は」
「うわっ」
ベットの上に押し倒されて、今自分がどれだけ危険な状況なのかを理解した
シャルに怒られちゃうかなぁ
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 103