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ルイスくんが意を決めたように顔をあげた
「その…悪魔…」
「悪魔か…ならば俺たちとそう変わらないじゃないか」
「と…天使…」
「は?」
悪魔と…天使?
人間の血が入ってないのか
一滴たりとも
「ここにいて、大丈夫なのか」
いくら混血だからといって天使の血が混ざっているのに魔界になんかいたら身体に大きな負担がかかるだろう
「はい…今のところは」
「…アーネストには言ってないのか」
ルイスくんが頷いたのを見てため息をついた
仕方がないのだ
天使とヴァンパイア
対照的な2つの種族
禁断的な関係
悪い言葉が次々と出てくる
アーネストはそれなりの貴族だ
天使には耐性ができているかもしれない
ルイスくんも魔界にいてなんとも感じていないのら、悪魔の血が多く混ざっているのかもしれない
いつもは、あまり使わない頭をフル回転させる
俺がしなければいけないのは、アーネストとルイスくんにとって最良の策を教えること
しかし、前例がない上に当事者が揃っていない今、何も言えないのが現状だ
「どうして、地上にいたんだ?」
「両親は裁判にかけられ処刑されたと聞いています…身寄りのない僕は…天界の方達に地上に下されました」
「下された…?」
「はい…もともとは母と父が持っていた白と黒の翼を僕が持っていたのですがそれも、地上で生活する際にもがれてしまいました」
翼は悪魔と天使しか持っていない
空を飛ぶためでもあるけど、大きな理由は自分の身分なんかの証明みたいなもんだ
色や形、大きさや美しさなんかも関係している
もがれたとなれば、想像できないほどの苦痛だっただろう
身体の一部を、もがれるのとなんら変わらないのだから
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