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蔵本湊 3 (修正済)
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ストーカーの理由を問いただされた
小澤君からは、あきれた答えが返ってきた。
「……容姿が可愛くて明るくて人柄よさそうで
もっと知りたいからしている?」
呆れたようにはぁとため息をつきながら
紅茶を置いた燿がそういう。
まぁ確かに、
明るいことも人柄よくしているのも認めるけど、容姿が可愛いって……
僕、普通だと思うなぁ。
自分の容姿がそんな風に思われているなんて
思いもよらなかったから少し驚きながらも、
褒められたので嬉しく感じながら
僕は言葉を紡いだ。
「僕って可愛いのかな……?」
んーっと考えながら
今朝も見た自分の容姿を思い浮かべ、
そう聞いてみると、
コクコクと小澤君は頷いてくれるが、
燿はどうだろう。
少し顔を赤くしてま、まぁなと返事をくれた。
幼馴染の様子がおかしいのは気になるけど、
僕は可愛いらしい。
自分ではわからないが、
人と自分では見方が違うからなと
素直に受け取った。
「……とにかく、もうやめろよ。
おまえ、捕まるぞ」
スマホで証拠を見せようと、
燿がストーカーと検索し、
法律などが乗っているページを
小澤君にそのまま見せる。
「No problem.
俺は蔵本君に許可をいただいているので、
完全なるストーカーじゃないんだよね」
綺麗な発音で『問題ない』というと、
足を組みながら僕を見据える。
僕は一度も許可はしたことないけど、
その瞳が脅すように僕を貫いた。
まるで頷けと。
女装姿の事もあるし、
ばらされたくなかったので
僕は素直にそれを受け取って頷いた。
「そ、そうか。湊がいいならいいんだ。
でも気を付けろよ、何されっか分からねーから」
心配そうにしながら僕の肩を叩いてそういう。
どうやら気まずくなったのか、
僕が許可しているとは想定外だったようで
先に帰るという言葉を残して帰ってしまった。
そんな幼馴染の後姿を見送った後で、
小澤君と二人っきりになるのも
なんだか恥ずかしくなってきたので
「僕もそろそろ帰るね。
小澤君はこれからバイト……かな?」
と切り出した。
「ああ、そうだね。
本当は君を送りたいけど……
バイトに間に合わないなぁ……」
残念そうに微笑むと、
自然な流れで
僕の手を取り、
手の甲にキスをする。
「な、なに……//」
小澤君の行動に驚きながらも、
少し胸がきゅんとうずく。
そんな僕の心の変化に僕は戸惑いながらも、
僕は焦りを隠すように彼を見上げた。
「……おまじない。蔵本君、驚きすぎ」
クスッと笑うと、
僕から離れて立ち上がった。
僕はさきほどキスをされたところが
熱くなってきた気がして押さえた。
「お、おまじない…?なんの……?」
小澤君の答えはきっと決まっている。
僕は少し予想をして答えを待った。
「蔵本君と仲良くなれますようにって」
はにかんでわらった彼が
可愛くてさらに顔が熱くなるのを感じた。
「さてと、途中まで送るよ」
僕の鞄を手に取って
甘い空気を吹き飛ばすように言った。
お金を払い、お店を出る。
隣に並んだ小澤君を見上げると、
気のせいか、
小澤君のほっぺが赤い気がする。
これを機に、ストーカーと僕の関係から
友達と僕になればいいなだなんて。
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