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蔵本湊 25 (小澤side) (修正済)
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「……で、結局、何も話せなかったと」
じゅるじゅると音をならしながら
ミックスジュースを飲んで俺の恋愛相談相手をしてくれるのは、
やはり信彦であった。
コクッと小さく頷き、ため息をつく俺は珈琲缶を見つめた。
因みにブラックは飲めないのでカフェオレだ。
「何してんだよ、いつもの自信はどこ行った?」
やれやれと言った顔で首を呆れたように傾げる。
「そんなものは俺に付属されてなかったらしい」
真顔で言うと、俺は自分の言葉に納得する。
本命にはかなり意気地なしになることに俺でも驚きだ。
「その江端って男、やべぇな」
お前より蔵本のこと好きなのかもなと
ぼそっとつぶやく彼の言葉に
「俺だって蔵本君のこと、
あいつなんかにまけてないさ」
と答えるが、なんだか小さくなってしまう。
「それを証明しないとだな」
すっかり気弱になった俺を励ますように
ぽんと肩に手を置いた信彦が笑った。
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