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小澤悠斗 7 (修正済)
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あれから数日後。
僕は何度も機会を伺って、
言い出そうとしていた。
お試しはいつまでかと聞いた答えが、
湊が俺をすきになるまで
ということだったから
それも僕をつらいと感じさせる要因の1つだった。
今日も彼は僕の教室に迎えに来て
嬉しそうに僕の手を引きながら下校している。
「湊、今日はバイトはないのか?」
ちなみにメイドカフェの手伝いのことは
僕のバイトということになっている。
いくら友達でもいえなかった。
僕が女装しているなんて。
「うん、そう。
あの、ね、宗助君、僕、話が…」
僕が話を変えようとすると、
「湊、俺、本屋行きたいんだよな。
付き合ってくれるか?」
いつも話を逸らされてしまう。
困ったなぁと思いながらも、
それに付き合うことにする。
「……湊、俺と別れる気ないから」
書店に向かう際、
そう強く念を押されるように言う。
「ぇ……」
前を向いたまま突然言う宗助君に
驚いて僕はなんとも言えず黙る。
「俺はお前が
俺を好きになれないって知ってる」
それを切り出そうとしたんだろうと言いながら
「でも俺はお前を離すつもりはない、
ずっとお試し期間でも」
いきなり僕の手を引いていた彼は
路地裏に入って僕を壁に寄せた。
「湊……、俺を好きにしてやるよ」
あいつのことなんか好きじゃない、
勘違いなんだと言い
僕の頬に手を当てて唇を重ねてくる。
「ん……!?やっ…!!」
僕は驚き、そして一気に宗助へ嫌悪が集まる。
やだやだっと心の思うままに
僕は宗助の頬を叩いてしまった。
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