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飛んできた
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俺達3人は小田さんを待つ間、
空我とハルは小田さんとどういう
関係なのかについて話していた。
「たしか、小田さんとは俺等が中1から中3の途
中ぐらいにお世話になってたよな」
ハルが空我の顔を見ながら言った。
そんな前からなんだ……
「同中だったの?」
俺がハルに聞いた。
「えっとね、それがさー」
ドカシャ!
ハルが喋ってる途中で大きな音が
空我の方から聞こえた。
俺とハルは空我の方を見た。
すると、何処からか飛んできた自転車が
空我の真横に落ちていた。
「は、自転車!?」
俺は驚いて空我を見た。
空我は全然驚いていない。
「千早ぁ!!」
怒鳴り声が聞こえた。
俺は驚いて怒鳴り声が聞こえた方を見た。
そこには、この前俺が怒らして首を締められた
東雲洋介さんがいた。
東雲洋介さんの側には中学生らしき
男子が怯えている。
飛んできた自転車の持ち主かな…
「ゲッ、東雲…」
ハルが青ざめた顔をした。
「千早ぁ!てめぇ学校でも休日でも逃げやがっ
て、やっと見つけたぞ!」
東雲洋介さんが大声で言った。
そして、空我の前に立った。
やっぱり空我より少しデカイんだ…
俺は二人ともデカ過ぎだろと思った。
「俺の周りなんでデカい奴が多いの…」
俺は皆に聞こえないように言った。
「んだよ春なのに暑苦しくてうぜぇ奴だな」
空我がイラついた顔で言った。
「んだと!?お前年上の俺に向かってんだよその
態度!」
東雲洋介さんが空我を睨みながら言った。
「あ?年上のくせに俺に負けたのかよ」
空我はバカにする口調で言った。
その瞬間、東雲洋介さんが
空我の胸元を掴んだ。
「てめぇ!」
東雲洋介さんは本気で怒っている。
「ちょ、東雲ここで喧嘩はやめろよ」
ハルが焦った顔で言った。
「てめぇは眼中にねぇんだよ、出てくんじゃ
ねぇ!!」
東雲洋介さんがハルに言った。
ハルは一瞬イラついた顔をしたが
すぐいつもの顔に戻った。
すると、東雲洋介さんが俺の存在に気付き、
てめぇは…と小さい声で言った。
まずい…
そして、空我の胸元を掴んでいる手を離して
俺の方にやって来た。
やばい…
俺は青ざめた顔をした。
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