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彼女への嘘 ~春也~
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友綺が去ってから俺はしばらくその場を動けなかったけど、彼女からの電話で我に返った。
時計を見ると、彼女との待ち合わせ時間はかなり過ぎていた。
……この後、彼女に理由を聞かれて、俺は嘘をついてしまった。
『昔の友人に会った』
こう言えばまだ良かったのかもしれないけど、よりによって
「目覚まし壊れてて寝坊しちゃってさ」
なんてありがちな言い訳をしてしまった……。
彼女はそれを信じたみたいで「帰りに買いに行こう!」と言ってくれた。
本当に優しくていい彼女だと思う。
だからその分、余計に自分に腹が立った。
何もやましい事はしていないし、むしろハッキリと言えたはずだ。
なのにどうして俺は嘘をついてしまったのだろう……
──本当は彼女に言えないような感情があったのかもしれない。
だけど─…
もうそんな気持ちは全部捨てるから──…
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