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「俺は…何かあるなら、言って欲しい。悩んでるなら、話して欲しい。俺に相談しても何も解決しないかもしれないけど、一人で抱え込まなくても、」
そこまて言ったところで、ヨウの抱き締める力が強くなった。なんとなく、その腕を撫でてみる。
「……この前、約束あるって言ってた相手って誰?」
「…へ?」
「たまたま荒太を一昨日見かけたって奴がいて、話し聞いたんだ。すげぇ仲良さそうだったって。」
「そ、それは、バイト先の店長で……。」
「フラついてたって言ってた。酒飲んでたのか?」
「う、うん…。結構、酔っぱらっちゃったみたい…。」
「俺にだって滅多に笑わない癖に。デレデレしてたんだろ。」
え、なにこの人。本当にヨウ?なんか拗ねてるし、口尖らせてるし、小さい子みたいですごくかわいい…。
「え、えっと、もしかして、ヤキモチ?」
「…そうだよ。ワリーか。お前は俺なのに、他の奴にかわいい顔見せてると思うとすげぇイラつく。」
うわ。お前は俺の。お前は俺のって言われた!!
「…悪くない。かわいい。」
思わずクスクス笑いが漏れてしまった。でも、しょうがないよね。
抱きついていたヨウの頭をポンポンと撫でて、ギューッと抱き締める力を強くする。
「…ガキ扱いすんな。ハゲ。だから言いたくなかったんだよ。」
「えー俺ハゲてないし。将来もボーボーだし。」
恋愛のことで、灰里さんでも間違えることはあるらしい。男の嫉妬が醜いなんて、全然そんなことない。
すげぇ嬉しいよ、ヨウ。
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