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ソファの端に座った俺をすぐさまリカちゃんが追いかけて来る。腰に腕を回し、太ももに頭をのせてうつ伏せに寝転がった。
見ろ下ろせばリカちゃんの綺麗なつむじが見える。
「リカちゃん。もう寝たら?」
「でもお前腹減ってんだろ…」
時計を見ればもうすぐ9時だ。そういや夕飯をまだ食べてないことに気づいた。
「別にコンビニとかで済ますし」
「駄目。なんかいるのあるなら俺もついて行く」
と言いつつも起き上がらない。
「あと30分待って…30分休んだら平気だから」
そのまま眠ってしまったリカちゃんを待つこと30分。
まともに休んでいないからか、すぐに熟睡してしまったリカちゃんの枕になって30分だ。そろそろ足が痛くなってきて俺はもぞもぞと身じろいだ。
「ん…」
眉を顰めたリカちゃんの目がゆっくりと開く。ぼんやりとした表情のまま「おはよ」と呟いた。
「コンビニ行く?それともルームサービス頼む?」
どっちにしようか悩む俺の隣で起き上がったリカちゃんがタバコに火を点ける。その様子があまりにも辛そうで俺はルームサービスを選んだ。何もいらないって言うリカちゃんの分も無理矢理頼み、受話器を置く。
「シャワー浴びてくる」
眠気を覚ます為にバスルームへとリカちゃんは消え、その間に頼んでいた料理が届いた。クリスマスだからってサービスでケーキとシャンパン付きなのがラブホとの違いっていうか、なんというか。
それをテーブルに並べてリカちゃんを待つ。
戻ってきたリカちゃんは下だけを履いて上半身は裸だった。昨日も見たそれは場所が変われば違ったように見えて、思わず視線をそらした。
「なにこれ。頼んだ?」
テーブルに並んでいるシャンパンとケーキを見てリカちゃんが首を傾げる。
「サービスだって付いてきた」
「なるほど。今日もクリスマスだもんな」
リカちゃんがグラスを手に取る。てっきり自分の分だけかと思ったら俺の分も注いでくれて目の前に置かれた。
傾けたグラスとグラスが音を鳴らし、中に入っていた琥珀色の液体を喉へと流し込む。炭酸の効いたそれは少し苦くて、でも甘くて大人の味だった。
広げた料理をシェアしながら少しずつ食べ、俺よりも早いペースでシャンパンを身体へと流し込むリカちゃん。ただでさえ弱いのに寝不足で飲むなんて大丈夫だろうか…。
「ところで慧君。頑張った俺にご褒美は?」
「ご褒美?」
信じられないって顔で俺を見るリカちゃんの目は少し潤み、赤い。軽く酔いが回ってるその顔でどんどん近づいて来る。それを突っぱねようとした俺の手のひらがリカちゃんの素肌に触れた。
どうしようどうしようと頭の中で必死に考える。けど全く思いつかなくて、身体はどんどんソファの端へと追いやられた。
「慧君慧君、ほらご褒美は?」
もう1発叩いてやりたいって思うぐらいの笑顔でリカちゃんが迫ってくる。
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