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愛しい人
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俺は今、ボロボロになってしまった愛しい人を
抱き締めている。
「俺、生きててよかった...」
泣いている日向を抱き締めながら涙を零すと、
日向は頻りに「ごめんね...ごめんね...」と
何度も謝ってくる。
日向、俺が聞きたいのはそんな言葉じゃないよ。
そう思いながら口を開く。
「俺が生きてて、日向も傷だらけだけど
生きて戻ってきてくれて本当に良かった。
俺、もう2度とこの手で日向を
抱き締められないかと思った...!
戻ってきてくれて、ありがとう。」
「うぅぅ...れお、ん...」
日向が腕に力を込める。
でも傷だらけな為にあまり力は入っていない。
俺は、日向の顎をそっと上にあげた。
そして優しく口付けする。
チュッ...
その唇が離れ、
俺達の間には少しの静寂が訪れた。
そして、しっかりと日向の目を見て言う。
「もう泣くなよ、それより早く帰ろう。
傷の手当てをしなきゃいけないだろう?」
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