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公園
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〜11年前~
「美弥~!はやくはやく!ブランコとられちゃうよー!」
「………………帰りたいんだけど」
「子どもはかずのこだから外であそべってママが言ってたよ?」
「…………風の子っていってなかった?」
「それだ!」
俺と美弥はいつも二人で近所の公園に遊びに行ってた。
その頃俺は美弥と兄妹だと思っていた。
美弥は従兄弟って知ってたみたいだけど…
いつもと同じ時間。
いつもと同じ公園。
いつもと同じママ友達の会話。
いつもと同じ風景。
…でも俺にはいつもと同じには見えなかった。
何かが違う…?
「…………美弥何かおかしくない?」
「…別にいつもと同じだよ?はやくしないととられるよ?にぃ?」
でも俺はいつもと同じじゃないことが何か気になった。
なんだ?なにが違う?
そして俺は気づいた。
いつもはベンチで寝てるおっさんがトイレに人を連れ込んでいるのを…
「…っ!!美弥!あれ!」
「…………どうするの?」
「美弥はここにいて。僕が見てくるから。」
「…………にぃは馬鹿なの?1人じゃ危ないよ」
「…大丈夫だよ。」
俺は美弥の説得を振り切りおっさんに近づいた。
よくみるとおっさんは俺よりも小さい男の子の腕を掴んでいた。
男の子は抵抗していた。
「…………おい。おっさんなにしてんだよ」
自分でも驚く程静かで鋭い声がでた。
「……………坊や?あっちにおいき?邪魔だよ?」
「いやだぁ!!!助けて!助けて!だれか!!怖いよぉお!!」
「チッ!うっせぇ!クソガキが…」
「………ねぇ僕ね最近難しい言葉を覚えたんだ。それがおじさんにピッタリなんだ。」
「…ほぉ。なんて言葉だ?言ってみろ」
おっさんは得意げにニヤニヤしていた。
そんなおっさんに対して俺は満面の笑みで更にドヤ顔で言ってやった。
「『人間のクズ』もしくはゴミとも言う」
おっさんに負けず得意げにいってやった。
これでおっさんもきれるだろう。
それでいい。
それがいい。
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