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すっかりランの店に長居してしまった俺たちは、それぞれ愛しの相手と共にランの店を後にした。
今度あの面子で集まるのは、ゴールデンウィークか。俺と出会う前から、関係があったらしい光と優。
誰にも言うつもりはなかったと言っていたし、カモフラージュで女と付き合っていたらしいし。やっぱり同性愛だと俺が知らない障害が沢山あるんだろうと、突然の友人からのカミングアウトで思い知らされた。
俺は、あの2人の様にプラトニックな関係は出来そうにねぇーな。弘樹には既に俺と星の関係バレてるし。
まぁ、弘樹の場合はレアケースだけど。
弘樹かぁ……アイツ結構面白いからな。
でも星は渡さねぇー。
てか。
なんでコイツは起きねぇーんだ。
ランの店を出る時、お姫様抱っこで車に乗せて。その後、車から家までをまた抱っこして運んで………今は俺のベッドの上。
結構な移動距離あったのに。
一度も起きずに、幸せそうな顔してぐっすり眠ってやがる。
襲っちゃおっかなぁ………って。
そんな事を考えていた時だった。
俺のスマホが音を立て震える。
このタイミングの悪さは………。
ランからだ。
「あ?なに」
『雪夜、星ちゃんいるかしら?』
「いるけど、ランの店を出る前から眠ったまんまで今も爆睡中」
『あら、寝てるのね。なら雪夜から星ちゃんに伝えてちょうだい。昌ちゃんに話ついたから、髪切らなくても大丈夫よって。本当はお店にいる時に直接伝えたかったんだけど、今日は色々と忙しくて、ごめんなさいね』
「わかった、伝えとく。ラン、今日は忙しい中邪魔して悪かったな。星の事もすげぇー感謝してる」
『あらぁ、珍しい事もあるものね。雪夜からそんな言葉が聞けるなんて。気にしなくていいのよ、久しぶりに光ちゃんと優くんに会えたし。星ちゃんの先生の事は本当にびっくりしたけど、昌ちゃんから色々と昔話が聞けて楽しかったわ』
あの豹変振りで楽しいって………楽しそうにはみえなかったけど。
『それに、前にも言ったでしょ?私はどんな事があっても雪夜、貴方の味方よ?』
「お前どんだけ俺に惚れてんだよ?」
『ふふ、そうね。貴方こそ、どれだけ惚れさせれば気が済むのよ?今日も店のトイレに星ちゃん連れ込んで、いったいナニしてたのかしら?詳しくは聞かないでおいてあげるけど。あんな事、平気な顔して出来る男に私が惚れない訳ないでしょう?』
「うるせぇーよ。まぁ、でも今日は本当サンキューな。またそのうち店行くわ」
俺はランにそう言うと、煙草を咥えて電話を切った。
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