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はじまる3にしおりをはさみました!
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はじまる3
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息が荒い。
三守も、二都もだ。
密室となった車に、αの匂いが漂う。
ダメだ、体がαを欲している。
今までも発情期前は何回か感じた感覚。
今回は、αと密室に居るからか、体がいうことを聞かない。
「んっ…ふっ…」
締めさせられたシートベルトにさえ感じてしまう。
頭のどこかで、俺はおかしくなってしまった、と絶望にも似たことを思う。
心無しか、二都も余裕が無いように見える。
二都が1粒、タブレットを噛んだ。
無言。
三守の荒い息遣いだけが聞こえた。
車は着実に二都の家へと向かっている。
そうだ、妻子は。
こいつにも妻子はいたはずだ。
αである彼は当然家庭を持つことが出来る。
持っているはずだ。
妻子を。
「ッ…二都…お前、奥さんがいるだろ…」
「いる。お前には関係ないな」
「ある…あるだろッ…どうするんだ」
「ハッ、どうする?αとΩの関係は重婚にはなり得ない。そう法律でも定められているはずだが」
「確かに…そうだ…んっ…けど…」
「先に言っておくが、俺はお前の『運命の番』だからな。それに俺はお前のことがずっと好きだった」
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